10.「知的障害のある人」はどんな人?

◆「知的障害のある人」と言ってもいろいろです◆

知的な遅れと社会生活への適応のしにくさのある人を「知的障害のある人」と言います。
 障害者手帳(療育手帳・愛護手帳)を持っている知的障害のある人は全国で約46万人ですが、手帳のない人を含めると100万人はいると言われています。
 障害が軽く普通学級に通っていたり、会社で働いている人も大勢います。自分のことを障害者だと思っていない人もいます。
 ひとことで「知的障害のある人」と言っても、さまざまです。
 今、たくさんの知的障害のある人が、街の中でアパートを借りたり、グループホームやケアホームに住んで生活し、働いています。外国がそうであるように、日本も今後、入所施設は少なくなり、知的障害のある人も街で暮らすことがあたりまえになっていきます。

◆特徴のある人もいます◆

 知的障害のある人は、知的な発達に障害のある人です。発達の障害にはほかにも、自閉症障害、アスペルガー症候群、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などがあります。知的障害のある人が自閉性障害をあわせもつこともあります。彼らは、独特なコミュニケーションや行動の特徴があります。
 言葉がない、2〜3語文しか話せない、自分の関心があることばかり話す人もいます。計算や暗記は得意なのに、あるものに対する独特なこだわりや同じ行動を繰り返すなど、コミュニケーションがうまく取れないために、社会生活がうまくできず、周囲に誤解されることが多い人たちもいます。

◆知的障害のある人はかわいそう?◆

 知的障害のある人を、かわいそうだと思いますか?
 知的な遅れがあるから不幸なのでしょうか。言葉をうまくしゃべることができなかったり、買い物が一人でできなかったり、電車に一人で乗れないから不幸なのでしょうか?
 知的障害のある人が何もできない、かわいそうだという思い込みや、彼らが生活するのに必要な情報や援助サービスが提供されてこなかったことが、彼らを不幸にしているのです。物事を理解したり表現する力が弱いこともありますが、彼らは豊かなものをたくさんもっていますし、いろいろな形で社会に貢献しています。知的障害のある人もコミュニケーションや社会生活を援助する手だてがあれば、さまざまなチャンスが広がるはずです。
 どんな人も人間として尊重され、幸福に暮らす権利があります。

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