社会貢献活動

企業の社会貢献活動のあゆみ

企業の社会貢献に対する取り組みも、時代とともに変遷してきました。

1980年代、日本企業が海外に進出するようになり、コーポレート・シチズン(企業市民) という言葉が使われるようになりました。
※コーポレート・シチズンとは、企業人であると同時に、企業市民として社会に貢献することです。
基金を設けて財団を作り、そこを通して市民の社会活動を支援することなどがその例に挙げられます。
1990年代になると、企業の芸術文化支援として「メセナ」活動が広がりました。
※メセナとは、企業が資金を提供して文化、芸術活動を支援することです。
主なものに財団などを通じた資金的支援や、企業が主催するコンサートや舞踊の公演、スポーツなど各種イベントの開催などがあります。
2000年代には、企業の社会的責任「CSR(Corporate Social Responsibility)」が注目され、大企業にはCSRを推進する部門が設置されるようになりました。
※CSRとは、企業が社会に対して責任を果たし、社会とともに発展していくための活動です。
「地球環境への配慮」や「ボランティア活動支援などの社会貢献」「地域社会参加などの地域貢献」などがあります。
2010年代になって、CSRに代わる新しい概念として、CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)という取り組みが広がりつつあります。
※CSVとは、社会課題の解決と企業の利益、競争力向上を両立させ、社会と企業の両方に価値を生み出そうという取り組みです。
地域の生活課題(ニーズ)を把握してその解決に寄与するために自社の強みを活かして、その価値を地域に還元する取り組みなどが行われ始めています。
2016年から2030年までの国際目標として SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)があります。
※SDGsとは、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを目標に掲げています。
今後、国内外で取り組みが必要とされる課題としてSDGsを捉え直し、自社の取り組みを強化したり、強みを活かした企業経営や事業戦略に発展させていくことが重要になります。
ビジネスやソーシャル、地域や日本、世界に関わらず、一つの活動として世界と繋がります。